ビタミンCの世界へようこそ
学び乃ちゃん「最近よく周りの美容オタクからビタミンCを勧められて! みんな生活にビタミンCを取り入れてますよね。」
C美ちゃん「ビタミンCは美容と健康に欠かせないもの!わたしももちろん、ビタミンCを毎日の生活に取り入れてるわよ!食べて、塗って、大忙しなの!」
学び乃ちゃん「さすがです!ビタミンCって⻩色いイメージですが本当ですか?」
C美ちゃん「……う~ん。実は違うのよ」
学び乃ちゃん「え!だってビタミンC配合ドリンクもサプリもみんな⻩色いの
に!」
C美ちゃん「じゃあ、そのあたりから紹介していくわね」
学び乃ちゃん「楽しみです~!」
[ c o n t e n t ]
[ 監 修 ]
皮膚科、美容皮膚科医師。
富山医科薬科大学(現 富山大学)医学部卒業後、金沢大学医学部皮膚科学教室入局。
大学病院‧関連病院勤務を経て、都内で美容皮膚科の研鑽を積む。
なないろスキンクリニックを開院し(現在は非常勤)、その後あらきクリニックで美容皮膚科‧皮膚科を開設。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会会員、日本臨床皮膚科医会会員。
そもそもビタミンCって何?
ビタミンCを化学式で表すと、
C6H8O6
水溶性ビタミンの一種で、アスコルビン酸とも呼ばれます。
ビタミンCが発見されたのは15世紀半ばから17世紀半ばまでの大航海時代にさかのぼります。⻑い航海中に新鮮な野菜や果物を摂れない船員たちの間で蔓延した壊血病を予防‧治癒するために食べられたオレンジ果汁が発見のきっかけになりました。
ビタミンCは、骨や腱などの結合タンパク質‧コラーゲンの生成に必須の化合物で、私たちの健康には欠かせない栄養素です。不足すると、コラーゲンが合成されないために、血管がもろくなり出血を起こします。その他、イライラする、顔色が悪い、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などの症状を引き起こします。
また、毛細血管‧⻭‧軟骨などを正常に保つ働きがあるほか、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用や、ストレスやかぜなどの病気に対する抵抗力を強める働きがあります。
ビタミンCは身体で作られる?
しかし残念ながら、ヒト、霊⻑類の一部(チンパンジー、ゴリラ、オランウータンなど)、モルモット、コウモリの一部、は体内で合成できません。進化の過程でビタミンCを合成できなくなったと言われています。
また、ストレスを受けることで、ビタミンCは大量に消費されるといわれています。
ということは、ストレスが多い現代人こそ、ビタミンCをより多く摂取する必要があります。
ビタミンCが多く含まれる食材は?
ビタミンCはレモンだけでなく、いちご、みかんなどの果実類、ピーマン、トマトなどの野菜類、じゃがいもなどのいも類、お茶や海苔に多く含まれています。
そして、実際には100gあたりのビタミンC量はレモンよりも、パプリカやブロッコリーの方が多く含まれています。
それなのに、「ビタミンCといえばレモン」というイメージがあり、ビタミンCの量を、「レモン◎個分」と表現することが多いです。
これは、かつて農林水産省がビタミンCを含んだお菓子の品質表示に「レモン1個分のビタミンCは20㎎を基準とする」と決めたから。現在では品質表示からこの表現が撤廃されていますが、今でもビタミンC配合食品や飲料などで、この表現がされることが多いですね。
ビタミンCって何色?
しかし、ビタミンCは粉末状では白色で、水に溶かすと無色透明です。
では、どうして⻩色のイメージがあるのでしょうか。
これはかつて、とある飲料メーカーがビタミンC配合飲料を販売した際に水と区別するために天然の着色料(ベニバナ)を入れて⻩色くしたため、といわれています。
今でこそ、ミネラルウオーターや天然水などボトル入りの水が販売されていますが、最初にビタミンC飲料が発売された昭和の時代は、まだ水を買う文化がありませんでした。無色透明なままで販売すると水と同じで、消費者には受け入れられないと考え、⻩色に着色して販売したようです。
この「ビタミンC=⻩色」というイメージが今でも続いているのは、その影響力の大きさを感じますね。
いかがでしたか?
ビタミンCは私たちの健康に欠かせない栄養素である一方で、まだまだ知らなかった!ことも多かったのではないでしょうか??
ビタミンCはさらに、美肌を育んだり、シミやシワを改善したり、アンチエイジングの強い味方になってくれる頼もしい栄養素です。
これから少しずつ私たちが虜になっている、ビタミンCの魅力をご紹介していくので、どうぞよろしくお願いいたします。