ビタミンCの吸収率を上げよう!
学び乃ちゃん「う~ん。」
C美ちゃん「学び乃ちゃん、また何か迷ってるの?」
学び乃ちゃん「はい、ビタミンCをサプリで摂りたいなと、コラム『ビタミンCを効果的に摂るには』で勉強した通り100mg以上入ったサプリを探していたら、たっくさんあってまた混乱してます・・・」
C美ちゃん「たしかに、どれを選べばよいのか、種類がありすぎてわからないわよね。ポイントは、〈吸収率を高めるための工夫〉!」
学び乃ちゃん「吸収率?詳しく教えてください!」
[ c o n t e n t ]
[ 監 修 ]
皮膚科、美容皮膚科医師。
富山医科薬科大学(現 富山大学)医学部卒業後、金沢大学医学部皮膚科学教室入局。
大学病院‧関連病院勤務を経て、都内で美容皮膚科の研鑽を積む。
なないろスキンクリニックを開院し(現在は非常勤)、その後あらきクリニックで美容皮膚科‧皮膚科を開設。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会会員、日本臨床皮膚科医会会員。
ビタミンCの必要量は?
こちらは、コラム『ビタミンCを効果的に摂るには』でもご紹介した通りです。
1日100mgという量は、あくまでも健康を保つための必要最低限の量です。
ところが、現代は食事によるビタミンCの摂取量は、男性は1995年136mg→2019年91mg、女性は1995年135mg→2019年96mgに減り、不足しています。(国民健康・栄養調査/国立健康・栄養研究所より)
また、女性は酸化ストレスを男性よりも受けやすいので、美容と健康のためにも、より積極的にビタミンCを摂る必要があり、美容効果を実感するには、ビタミンCは1,000mg以上が必要だと考えられています。
しかしビタミンCは、一度に摂り過ぎると、大半が体外に排出されてしまいます。
この理由は、ビタミンCが水溶性であるためです。
ビタミンの中でも、A、D、Eなどは脂溶性であるため、身体の中に長く貯蔵することができますが、ビタミンCやB群は水溶性であるため、尿などによって排出されやすく、こまめに取り続けることが重要になります。
ビタミンCの体内貯蔵量は、通常1,500mgといわれており、体内貯蔵量が300mg以下になると壊血病の兆候が表れると言われています。
1日100mg以上を意識的に摂取できていれば問題ありませんが、ストレスが多い方や喫煙者の方は体内貯蔵量が少なくなる傾向があるため、積極的に摂取するようにしてください。
ビタミンC吸収率を上げるポイント
では、実際にビタミンCの吸収率を上げるためのポイントを3つご紹介します。
コラム『ビタミンCを効果的に摂るには』でも触れましたが、一度に摂取する量が1,000mg以上となると吸収率が50%以下になると言われています。さらに空腹時は吸収しても排泄量が多くなりやすい傾向にあります。これは、腸が一度に最大で3,000mgしかビタミンCを吸収できないためです。
また、ビタミンCは摂取後、約3時間後に血液中の濃度がピークに達するので、1日の推奨量約1,000mgを朝昼晩の食後のタイミングで分けて摂取すると、効率よく吸収させることができるのです。
コラム『ビタミンCを効果的に摂るには』でもご紹介した、ビタミンCと相性の良い成分(栄養素)を組み合わせて摂取するとより様々な効果が期待できます。
特に女性は鉄分不足になりやすいため、一緒に摂取することをオススメします。
リポソーム化とは、医薬品技術を応用し、細胞と似た成分でできた膜で成分を包むことで、消化液や酸化から内包されている成分を保護する技術です。長時間にわたりビタミンCの効果が持続されるので、こまめに摂取しなくても、ビタミンCの効果を継続的に得ることができます。
肌への吸収率を上げる工夫
最後に、化粧品にも応用されたビタミンCの吸収率を上げる方法がいくつかあるため、ご紹介させていただきます。
サプリと同様に、ビタミンCを細胞と似た成分でできた膜で成分を包むことで、肌への吸収を上げる技術です。徐々に放出されるので、肌のすみずみまで、長時間にわたりビタミンCの効果が持続されるといわれています。
コラム『ビタミンCの種類』でご紹介した誘導体という形にすることで、壊れやすいビタミンCを安定にし、肌の奥まで届けて効果を発揮させます。
ビタミンCと一緒に配合する成分を工夫することで、肌への吸収率を上げます。
例えば、両親媒性の成分にビタミンCを溶かすことで、肌の奥まで届けることができます。
いかがでしたか?
巷に多く存在するビタミンCのサプリや化粧品を選ぶ際は、ぜひ「吸収率を上げる工夫がされているか」に着目してみてください。